北欧の暮らしと住まいを訪ねて-06

この日は午前、午後でそれぞれひとつずつの建築を巡ります。まずはヘルシンキ中央駅からバスに揺られること約30分、森の中の住宅街で下車しました。
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歩くこと数分でグッド・シェパード教会(ユハ・レイヴィスカ設計)に到着です。
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教会に足を踏み入れると、低く抑えられた天井の向こうに広がりある空間が見えてきます。
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さらに歩を進めると、このシーン。その圧倒的な美しさに、心洗われる思いがします。
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徹底的に線と面で構成されたシャープなデザイン、その形状に表情を与える光のドラマ。
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所々に色のついた光が見えます。
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色ガラス越しの光かと思い、裏に廻って見てみると、壁の一部に色のついた面があり、その色が反射しているという仕組みでした。
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祭壇から振り返ると、2階席にかけてペンダントライトが上昇して行く光景が見えます。
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このペンダントライトの美しさが空間の魅力を決定づけているように思います。まるで沢山の魂がここそこに漂い、我々を守り、祝福してくれているかのような、そんな温かい気持ちにさせてくれる光景です。
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ペンダントライトは一見ランダムな配置に見えますが、よく見てみると3つセットになり、それぞれ「高・中・低」という高さの差がつけられています。天井を見上げるとライティングレールに沿って合理的に配置にされていることが分かります。
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見学していると、ちょうど日曜のミサが始まり、パイプオルガンの演奏が響き渡りました。昨日のテンペリアウキオ教会でもそうでしたが、空間と音楽を併せて味わえるのは、非常に印象深いことです。
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ミサの後、近くに座っていた老紳士からティータイムに誘われたのでご相伴に預かり、その後教会を出てバス亭に戻ると、バスが来るまでまだ時間がありましたので、少しだけ森に入ってみました。こんな森の中にある住宅地で暮らすという環境の良さと、教会でお話した人々の穏やかな人柄とが、頭の中で重なりました。
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さて、一旦ヘルシンキ中央駅に戻り、今度は近郊列車にて約30分で湖畔の街、ヤーヴェンパー駅に下車します。
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そこから約30分歩きます。道端の花が美しく、のどかな場所です。
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コッコネン邸(アアルト設計、1969年完成)に到着しました。
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コッコネンは作曲家であり、アアルトに自邸の設計を依頼しました。庇の特徴的な形態はピアノのモチーフからきているものだそうです。
この湖畔はシベリウスを始めフィンランドの作曲家が多く居を構えた場所です。コッコネン邸の庭にはサウナ小屋とプールがあり、その先にはトゥースラ湖が見えるシチュエーションとなっています。
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この家ではコッコネンが亡くなった後、公募により選ばれた2人の音楽家夫妻が住み込み、曜日・時間指定のガイドツアーで見学者を案内しています。アアルト設計のすばらしさをコンセプトからディテールに熱心に説明してくれ、この住宅のメインである音楽をスタジオルームではテノールの歌声とピアノのアンサンブルによるフィンランディア曲(シベリウス作曲、作品26ー7)を披露してくれました。内部は撮影不可でしたが、木質感あふれる、明るく、温かみのある空間で、世代を超えて人々に愛され、受け継がれるであろう空間のおおらかさを感じました。
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これで本日の建築探訪は終了。明日はヘルシンキを離れ、北へと向かいます。

新井崇文
新井アトリエ一級建築士事務所



by takatakataka03 | 2015-06-26 13:43 | 北欧視察 2015


「光」「風」「緑」といった自然の恵みを活かした住まいを設計しております。ご連絡はこちらまで→info@arai-atelier.com


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