北欧の暮らしと住まいを訪ねて-09b

スタジオ・アアルトを後にして徒歩10分程度。次はアアルト自邸を訪れました。

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自邸にはアトリエ(事務所)が併設されており、2層吹き抜けの空間となっています。高窓から光が降り注ぎます。
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アトリエの一番奥にはアアルトが定位置で座っていたという席があります。吹き抜けを望む低天井の落ち着いた空間に2面の窓から入ってくる光が廻り、実に居心地がよさそうなコーナーです。
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アトリエに面して、リビングがあります。このリビングが実に美しく、心地よい!
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ソファー・テーブル・ピアノ・暖炉・絵画といったインテリアの各要素と配置の美しさ。そしてそれらほぼ全ての要素が目線より下に配置されていることで、天井の高い空間でありながら、腰の低い落ち着いた雰囲気が醸し出されているように思いました。
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もうひとつの大きな魅力となっているのが、ツタに覆われた窓越しに見える庭の景色です。
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ツタに覆われた窓を外側から見るとこのような感じです。
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リビングの隣にはダイニングがあり、両者は連続した空間となっています。シェード付きのペンダントライトに照らし出されたテーブル面が美しく光り、そこから室内へ光が拡がります。
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2階へ上がると、そこはセカンドリビングのともいえる場所で、テーブル・ソファー・暖炉が設えられた心地よい空間です。実際アアルトこの暖炉の前で朝食を取ったりもしていたようです。
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このアアルト自邸は実に良い雰囲気でした。自邸だけあって、建築・インテリア・エクステリア全てに渡り、アアルト自身が心地よいと思う世界が体現されているように感じました。
なかなか去り難い思いで庭周りもじっくりと見学しました。
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さて次は海の方へ徒歩30分程度。橋で島に渡り、セウラサーリ野外博物館へ到着しました。

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ここにはフィンランド各地から集められた古い倉庫・住宅・教会などが多数展示されています。
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美しいデザインの倉庫です。
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こちらは住宅。スウェーデンで見たのと同じく、フィンランドでも赤茶色の外壁が伝統的です。
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簡素な中に静けさと美しさのある室内です。
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大きなかまどです。家の中にまたもうひとつ家があるかのような形です。大なり小なり、こういった佇まいのかまどが多く見られました。当時のかまどは台所であり、暖炉であり、家族が常にその回りで過ごす、まさに家の中心だったという感じです。
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ある作家の小屋です。
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丸太を加工した雨樋。昨日見たマイレア邸のディテールは、このような伝統的な建物の工法を参照したものなのだろうと思います。
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鎧戸にハート形の小窓が。かわいらしいです。
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こちらは教会です。
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船底天井の内部空間。光がやわらかく廻り込みます。
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セウラサーリ野外博物館、閉館時間までの1時間ほどで駆け足で廻りましたが、非常に見ごたえがありました。

さて、ヘルシンキ中央駅まで戻り、本日最後に訪れたのはヘルシンキ現代美術館(キアズマ)です。
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入るとこの吹抜け空間に。写真で見ていた印象通り、美しい空間でした。
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徹底的に水平の流れを強調したデザイン、プロポーション。鮮やかです。
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右側の壁面は垂直ではなく、断面的にもカーブしていて、向こうへ行くにつれその傾きが徐々に変わっていきます。包みこまれるようなやわらかさを感じます。
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スロープを上がり振り返るとこのような感じです。

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展示室は各階ともこの吹抜けの両側に展開しており、展示を順に廻っていく途中で幾度もこの吹抜けに出て、いろいろな高さ、方向からこの空間を見ることになります。多様な空間体験ができる豊かさ。そして、このような大きなミュージアムにおいて自分のいる位置を度々把握できることは、来場者のストレスを緩和する上でとても重要なことです。
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壁面は打ち放しコンクリートにうっすら白色塗装。アアルトが頻繁に用いていた、レンガ積みの上にうっすら白色塗装する素材感を彷彿とさせます。
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ラウンジやミュージアムショップは街に開かれた心地よいスペース。伝統的な街並みと現代建築との自然な融合を感じました。
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これで本日の建築探訪は終了。明日はいよいよ最終日です。


新井崇文
新井アトリエ一級建築士事務所


by takatakataka03 | 2015-06-30 05:59 | 北欧視察 2015


「光」「風」「緑」といった自然の恵みを活かした住まいを設計しております。ご連絡はこちらまで→info@arai-atelier.com


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